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[report.05] 犬の心得

不安解消!保護犬との生活はどんなものなのか?
-現役ドッグトレーナーがお伝えします。-

< 保護犬との生活 >

【保護犬】とは、終生飼養する飼い主がいない犬をいいます。捨てられたり、逃げてきたなどの状態で動物愛護センターなどに一時的に保護されています。

犬を家族に迎え入れようと考えた時、どのような手段をとりますか?ペットショップやブリーダーからの入手する以外に、「保護犬」を迎え入れることもできます。しかし、迎え入れることへの不安もあると思います。「実際どんな子がいるのか」「(ネグレクトなど)過去に辛いことを背負っているかもしれない」…など。

そんな疑問に、現役ドックトレーナーが実際の経験を踏まえて答えてくれました。

Q:「子犬から飼いたいのですが…」

A:「保護犬と一口に言っても、犬種や年齢は様々です。もし、パピー(子犬)を希望するのであれば、その後の暮らしは、ペットショップやブリーダーから迎える時と変わりはありません。」

「社会化期であれば、様々な経験ができるよう配慮したいですし、月齢によっては、カミカミ期真っ盛りな場合もあるでしょう。色々なものに興味を示し、家具などをかじってしまうこともあるでしょう。扱い方はどこから迎えた子であろうと変わりはありません。」

「里親募集中の子を見かけたら、その容姿や性格がご自身の好みかどうかという視点で検討することも大切なことです。里親になる条件が厳しいこともあるようですが、パピーを育てるだけの必要な条件はどこから迎えても同じことだと思います。留守番が長すぎたり、小さな子供さんがいるなどの場合には、その子を適切に育てるためにより一層の努力が必要となるでしょう。」

Q:「成犬を迎えたいのですが…」

A:「成犬の子を迎える場合に気にかかるのは、これからでも新しい家や飼い主に慣れるのか、しつけができるのか、と言った点ではないでしょうか。これに関しては、心配ご無用です!時間の経過とともに家や人に慣れ、いろいろなことを覚えることができます。」

「ここで大切なのは、その子のペースに合わせて生活することだと私は思っています。」

「最初は、呼んでも来ないかもしれないですし、触ろうとすると逃げるかもしれません。ご飯だけはガツガツ食べて、あとは知らんぷりということもあるかもしれませんし、全く食べないかもしれません。いろんなケースがあると思いますが、その子のペースに合わせてあげることで、次第にその環境に置かれることに安心感が生まれ、いつしか呼んでもいないのにそっと側に寄り添っていたり、お腹を出して熟睡する姿が見られるようになることでしょう。お互いに気を許しあえる関係になるまでのプロセスはとてもゆっくりかもしれませんが…」

「最近、表情が穏やかになったね」「甘えてくれるようになったね」と迎えてから良い方向へ変化していく様子を見届けられることは、成犬と暮らすことの醍醐味だと私は思っています。犬の表情も段々と変わってきます。目つきがまん丸になり、優しい表情になることもあります。すっかり安心して信頼してくれたんだなと、そう思える瞬間は、成犬を迎えた人にしか味わえない幸せだと思っています。

< 保護犬との生活はどんなものか?まとめ >

「パピーの場合は、その子の行動に振り回されっぱなしの日々になりがちですが、成犬の場合は、お互いにゆっくり時間をかけて関係を築いていく日々です。しつけをしなければと焦る必要もありません。

「私はこれまでに、ふれあい施設で仕事をしていた犬を引き取ったのを始め、保護犬の一時預かりも経験しました。成犬になってから出会い一緒に暮らしましたが、どの子も新しい暮らしに慣れますし、新しいことを覚えることもできます。家族にも慣れます。時間が経つにつれて、どんどん変化していきます。毛艶や目の輝きも変わります。その子がより良い変化を見せてくれた時、自分がしてきたことがその子を幸せに導くことができたんだ、と実感することができるのが、成犬との暮らしです。

保護犬との生活は特別なことではありません。犬を家族に迎えたいなと思った時の選択肢の一つです。縁を感じる出会いがきっとあります。様々な背景を背負っている犬たちですが、皆幸せに慣れますように、またそのような犬たちに出会った方々も幸せになれますように願っています。」